逆賊-民の英雄 ホン・ギルドン ★★★★☆

全45話
庶民のために戦った実在の義賊にして英雄ホン・ギルドンを描いた歴史エンターテインメント!これまでもホン・ギルドンはドラマの主人公として描かれてきていて、私の記憶に残っているのは、2008年にカン・ジファンが主演したドラマ「快刀ホン・ギルドン」。この作品以来ではないかなぁ、がっつりギルドンを描いたのは。。。今回主演を務めたのは、「六龍が飛ぶ」で一躍注目を浴びたユン・ギュンサン。とにかくデカイ!!デカイ、ホン・ギルドン!!

本作のホン・ギルドンは、子供の頃から怪力を持って生まれたという設定。子役を演じたイ・ロウン君が個性的なキャラクターで、存在感を発揮していることに注目してほしい。そして、ホン・ギルドンの父は奴婢のアモゲ。演じるのはベテラン名優キム・サンジュン。
アモゲは、仕える主人一家の横暴に腹をすえかね、ある日主人を殺してしまう。この時代には身分の上下がはっきりしていて、下が上に歯向かうなどもってのほか、重罪に値する。そんな父の姿を見て育ったホン・ギルドン。やがて成長し、全国を旅する行商人となり、父のアモゲはならず者たちを束ね、村の親分的存在になっていた。
人生安泰のはずが、過去の因果から逃れられない出来事が次々と起こり、家族は離散に追い込まれ、父と息子を波乱万丈の人生へと導いていくのです。
主人をアモゲに殺され、アモゲを恨み続ける妻のパク氏と、王を意のままに操ろうと画策するソン・ドファン、そして暴君として知られる王・ヨンサングンとの関係が描かれていく。周辺重要人物で注目すべきは、何といってもヨンサングンを演じるキム・ジソクでしょう。コンプレックスの塊のような影を背負って成長したヨンサングンのねじ曲がってしまった性格の様相、暴君ですが弱さゆえの自分への防御という行動をとる様相を見事に演じています。キム・ジソクといえば、これまでの作品をみても悪役というよりは、どこかずる賢さが残るキャラとか、軽いキャラのイメージが強い俳優さんのように感じていたけど、演技派なのは間違いないと、本作で確信いたしました。そして、本作で男優賞を受賞しています。

恋愛要素としては、ギルドンが商人の頃に出会う妓生ノクスとの叶わぬ恋と、ノクスの付き人として働いていた天真爛漫な女性ガリョンとの本気ラブの2つの物語が展開されます。物語の本筋は、あくまでもギルドンとパク氏を巡る人たちとの攻防と、ギルドンが民のヒーローとなっていく過程なので、恋愛物語はどちらかと言えばサイドストーリー的な扱いです。ホン・ギルドンに胸キュンというよりは、ガリョンの一途さに胸キュンでした。

その他見どころも満載ですが、アモゲと子供たちの親子の絆、兄・ギルドン・妹といった兄妹の絆、アモゲに従う仲間たちとギルドンとの絆、いろんな角度からの絆の物語がぎゅっと詰まった作品です。

ユン・ギュンサンが主役としてかなり頑張っているのですが、脇の名優たちに押されてしまった感は否めないかなぁ。。。なので満点★にはなりませんでした。軽快なエンタメ作品ではなく、重厚感を出した歴史ドラマとして描いたホン・ギルドンをお楽しみください。