むやみに切なく ★★★☆☆

全20話

タイトル以上の<むやみに、やたら切ない>物語。久々に余命ものを見ました。韓国ドラマ定番ストーリーの一つが余命もの。主人公の命に限りがあり、限られた時間の中で精一杯生きる姿を描く感動ストーリー。
本作の主人公は、韓流スターのシン・ジュニョン。演じるのは「相続者たち」のキム・ウビン。一度見たら忘れられない個性的な顔立ちのイケメン。やんちゃなキャラクターが似合うのに、笑顔は子犬系。そんな彼が余命数ヶ月の高飛車韓流スターを演じる。設定は、かなりベタです。そして彼に絡んでくる女性が高校時代の初恋の相手でドキュメンタリープロデューサーのノ・ウル。演じるのはペ・スジ。
久々にウルに再会したジュニョンの態度が冷たい。そこには、過去に起きたウルの父親がひき逃げされた事件の真相が絡んでいた。。。と、2つ目の韓国定番のスパイスを投入。
更に、女手ひとつで育てられたジュニョンの父親は?ということで、これもまた韓国定番の出生の秘密が絡む。4つ目の定番、意地悪キャラの存在は薄い。余命と出生と過去の事件という3つの定番を軸に、心地よい音楽とともにジュニョンとウルの切なすぎるラブストーリーを描いていく。

若手の人気ものキム・ウビンとペ・スジの共演なので、この2人が素敵に見えればヨシとできるドラマ。しかもキム・ウビンは演技も上手いから彼の演技だけでも見応えはあるものの、物語の展開として2人のくっついたり、離れたりが何度も繰り返され、中盤ぐらいで少々飽きてきてしまった。そこをしっかりと支えて盛り上げてくれるのが、ウルを援助している男性チェ・ジテの存在。演じるのは「おバカちゃん注意報」のイム・ジュファン。大人版グンソクのような顔立ちで、正統派イケメン役からサイコパスなキャラまで自在に操る演技派。本作では、自らの素性を隠しながらウルを助け、ウルに想いを寄せる役を演じる。ジュニョンとウルに関わる、ウルの父親のひき逃げ事故の犯人を隠蔽したのがジテの父親で、そのことへの罪滅ぼしの思いからウルとウルの弟を援助していくのですが、いつしかウルへの想いも強くなり、、、というキャラクター。中盤ぐらいで見えてくるジテの家族の中でのポジションや、ジュニョンとの関係など、ジテの背景は複雑。その複雑な背景を背負っての役作りは、イム・ジュファンならではの演じ方なのでは?!脇で出演しても、しっかり存在感を放つところは毎度のことながら、素晴らしい。

そんなジテの父親を演じているのが、ドラマ「客主」で主人公ボンサムのライバルキル・ソゲを演じているユ・オソン。悪役顔だと思っていたら、優しい笑顔で良き父親を演じていて、韓国の俳優の七変化には驚かされる!!役によって、こうも印象が変わるものか。。

本作の最大の見どころは、、、切なすぎる2人の愛の行方かな。冷たくされても、決してジュニョンから離れないウルの献身的な思いと、限りある命の中で愛する人に彼女の未来を残していくジュニョンの生き方は、むやみどころか、やたらに切ない!そして、ジュニョンの思いによって、ウルだけでなく彼に関わる全ての人の心を浄化させていく過程も見逃さないでほしい。

総合点は★4つといきたいとこだけど、物語全体の新鮮さがない点と、脇の光り方が甘かった点で3つにします!
でも本音はイム・ジュファンの存在で3.5です。