あなただけが私の愛 ★★★★☆

全120話

育ての親に、産みの親。様々な親子関係を描くホームドラマ。軸になるのは、3家族。ハン・チェア演じるケーブル放送局でプロデューサーをするソン・ドウォンとその父。幼い頃に母親は横領でつかまり生活が荒れていく夫を見捨て、娘を捨てて家を出る。それからは父と子でたくましく生きてきた。後にドウォンとの恋愛模様を繰り広げるイ・ジゴン一家。父はタウンマートの代表。母は専業主婦。妹はファッション系の仕事をするお気楽なお嬢様。ジゴンはマリスキッチンというレストランのオーナーシェフ。最後は、ジゴンに想いを寄せ、ジゴンとは兄妹のような関係のナム・ヘリ一家。祖母がフルーツコリアという大手企業の会長、父が社長。母は後妻で弟が一人。

この3家族とドウォンの父が働くトンソン市場を舞台にそれぞれの家族の人間模様が複雑に絡み合う。中盤までは、ドウォンとジゴンの恋愛模様を描きながら、ヘリの嫉妬とヘリとジゴンの結婚と事業を絡めた思惑によるドウォンとジゴンへの嫌がらせが描かれていきます。ドウォンに対し一目惚れに近いジゴンの積極的なアプローチは、なかなかの胸キュンシチュエーション!とはいえ、鳥肌が立ちそうな甘い台詞にウットリを通り過ぎて笑いがこみあげます。ジゴンを演じるのはソンヒョク。外見はモデル並みのイケメン。大人の男としてのイケメン度はかなり高いけれど、演技派という感じでもなく、、、。そのクセのない存在感がいいのかなぁ。とにもかくにも、一人の女のために愛を貫く男子を好演しています。ドウォンとジゴンに割って入るヘリは、ドラマの後半に向けてどんどん悪女ぶりを発揮。嫉妬が頂点に達して、ヒステリー。とにかく、彼女の行動が最後まで周囲を振り回すという悪女ぶり。そんな三角関係を中盤で少し落ち着かせ、主人公のポジションを、ジゴンの家族とドウォンと暮らす人たちに移行させながら、それぞれの人間模様を描くのがドラマの後半。ドウォンと母、ヘリと母。そして突如フィリピンから現れたナムスンと父。それぞれの親子関係を描きながら、中盤以降は、親とは?家族とは?の革新に迫っていきます。

このドラマを見ていると、子供はどんな人に、どう育てられるのかがとても大事なんだと痛感してしまう。もちろん血のつながりの濃さというのも随所で描いてはいますが、幼い頃に母に捨てられたという境遇のドウォンとヘリを全く違う性格で対比させて描いているのが面白い。そして、韓流が大好きなお金と権力。このドラマでは権力というよりはお金。お金に執着した人達の末路もきちんと描いている。中盤までは単なるラブドラマと思わせておいて、実は奥の深い家族のドラマだったというのが見終わった感想。

私がこのドラマで注目したキャラは、フィリピンからきたナムスン。演じているのは、キム・ミンギョ。いいキャラです。彼はドウォンの家族とドウォンの父と一緒に仕事をするシングルパパのヨンギと一緒に市場のドン、オ・マルスの家に居候。他人が寄せ集まってできたこの家族の中でマイペースでありながら、周りを繋いでいく役割を担っている。是非、ナムスンに注目してほしい。

更に、このドラマで一番悪いやつは誰だ!となると、ヘリのおばあちゃんだな。最後の最後まで自分のこととお金しか頭にない女性。学歴や見た目で人を見下す傲慢極まりないばあさん。こんな姑なら、嫁の性格が悪くなっても仕方ない!同情できるところがどこにもない救いがたい人物。このばあさんに完全に太刀打ちできない一人息子のヘリの父にも、かなりイラついた。優しいんだか、無責任だか、、、。自分のことだけを考えているキャラではないのだけれど、無抵抗なのも罪だなぁ、、、と。

メインキャラのドウォンとジゴンのキャラが後半に向けて薄くなるような感じが残念だったけれど、ラスト近くでは、ドウォンの母、ヘリの母、ナムスンの父、その妻を演じるベテラン俳優たちの演技合戦で、ドラマを大いに盛り上げる。確執ができてしまった産みの親と子供の心がつながっていく過程では、どの場面もホロリ!!
もちろんハッピーエンドな結末が待っているのだけれど、最後の落としどころもそつなく、違和感なく。きれいな終わり方でした。
中盤までは★3つ。後半に向けてドラマを盛り上げたベテラン陣の演技とストーリーの良さで最終的には★4つです。