客主~商売の神~ ★★★★☆

全60話

19世紀末の朝鮮王朝時代を舞台に、商売人を主人公に描くサクセスストーリー。主人公のチョン・ボンサムを演じるのは、存在力抜群のチャン・ヒョク。時代劇は、「根の深い木」「輝くか、狂うか」などが代表作。本作で演じるボンサムは、行商人を束ねる千家客主の長男。裕福な家に生まれながらも父と同じ道を進むことはないと思っていた少年だったが、行商の旅の途中、父とは義兄弟の仲のキル・サンムンが法を犯す密輸に手を染めたことで、千家客主に暗雲が立ち込める。商売人の掟によって裁かれ、毒殺されたサンムン。その息子ソゲ(ユ・オソン)は、ボンサムの兄貴分のような存在だったが、父の死をきっかけにボンサムの父に恨みを抱く。そして、ボンサムの父もまた無実の罪を着せられ処刑される。残されたボンサムと姉のソレは、一瞬にして家を追われ、路頭に迷う。ボンサムの父は処刑前に、ソゲに2人の子供たちのことを託すのだが、恨みを持つソゲはボンサムとソレを残し一人で故郷を後にする。ボンサムが死の病に侵されたことで、姉のソレとも離れ離れになってしまう。
ここまでがオープニング。
そして数年後、成長した孤独なボンサムは、商売人ソンジュンに出会い、彼の下で商売を学びながら懸命に姉ソレを探していた。ドラマ中盤までは、亡き父の遺志をつぎ朝鮮一の商売人になるため野心を燃やすソゲとソゲが偶然であう塩辛商人の娘ケトン(キム・ミンジョン)、ボンサムが運命的な出会いをする商人の娘ソリン(ハン・チェア)を絡めながら、ボンサムとソレが再会するまでの過程を描きます。
そして中盤から後半は、ボンサムとソゲの攻防を絡め、ボンサムが商人として成功していく過程をドラマティックに描いています。

ボンサムと対峙していく、現代劇で言うなら財閥の会長のような存在のシン・ソクチュの台詞には、商売人の哲学が満載。悪役のような存在でありながら、実は違うという人物。権力と金だけは充分に持っていても、愛に恵まれず寂しい人生をおくるソクチュをベテラン、イ・ドクファがハマり役のように演じているのが見どころの一つ。
次に、恋愛模様は、ボンサムとソリン、ケトンの三角関係。三角関係といっても、相思相愛の2人に割って入ってくるのがケトン。個性的な顔立ちのキム・ミンジョンが演じるのですが、この女がいわゆるストーカーなみのしつこさ。韓国ドラマにはよくあるパターンですが、相手の気持ちなどおかまいなし!自分が好きだという気持ちだけで突っ走る女です。ボンサムのためならなんでもやる。ボンサムを自分のものにできるなら何でもやる。至極迷惑な女を熱演しています。
もちろん主人公ボンサムを演じるチャン・ヒョクの安定した名演技も見どころですが、本ドラマではボンサムの仲間のキャラにも注目してみてください。中でも、私が好きなのは、ちょっと頭の弱いボンサムの兄貴分、チェ・ドリ。彼が登場するだけでホッコリするキャラです。ボンサムの右腕として親友として登場するのは、ソンドル。ちょっとだけイケメンです。

韓国はお金を巡るドラマが大好きだけど、このドラマでも描きたいメッセージは「お金や権力があっても幸せにはなれない」じゃないかな?!お金に翻弄される人々は、死ぬまで翻弄されて、結局何も残らない。欲に溺れた人も、また同じ。
ボンサムが、お金より仲間を大事にして成功をおさめた人物として、描かれているのがそれを象徴しています。

とにもかくにも、最近のチョン・ヒョク主演作は、はずさないドラマが多い。脇役もしっかりキャスティングされていることは言うまでもないけれど、彼の映像の中での存在感たるオーラが半端ない。映像の中にいるだけで絵になる男です。

キャスティング、脚本、総合で、★は4つ。何故5つじゃないか。。。。それは最終話のせい。
収まるところに収めた感はあるけれど、ちょっと<いきなり感>があり満点は断念!!